2011年11月22日

日置川・養殖車エビ

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白浜町日置川(西牟婁郡)で、和歌山県内唯一であり日本最東端の「車エビの養殖」を行っている沖見晃久さんを訪ねました。

日置川・養殖車エビ5

沖見さんが車えびの養殖を始められたのは20年前、ご両親が30年前に始めた養殖を継ぎました。今は奥様と二人三脚で協力しながら作業を進めています。

日置川・養殖車エビ6

出荷は1日30~60kgトラック、築地市場が休みの水曜日以外は毎日あるそうです。

池の水は清流で知られる日置川の河口の汽水域から水底付近の海水をくみ上げて利用しています。日々の作業の大きな部分を占めるのは池の清掃です。

日置川・養殖車エビ9

消費者の安全・安心のため『もし病気が発生しても薬は使わない』方針で、病気が発生した池は水を抜いて天日干しで消毒するそうです。

沖見さんの車えびはとても活きがよく、築地市場で一番の値をつける優良品です。お店の生簀でも長生きするので評判が良いそうです。

日置川・養殖車エビ4

日置川・養殖車エビ7日置川・養殖車エビ8 

車えびを養殖する過程に「間引き」があります。間引きしたえびは小さくて釣り餌などに買われるためとても安いのだそうです。

日置川・養殖車エビ1

こんなエビが500kg~1tもあるので、これを商品化してもっと効率を良くできないかと模索されています。
日置川・養殖車エビ2日置川・養殖車エビ3

 

沖見さんから、新たな取り組みとして、次のようなお話を伺いました。
『ヒロメとナマコの複合養殖を目指しています。』
『ナマコは、砂ごと有機物を食べるので、エビの糞や残り餌が溜まる底砂の浄化と商品化で一石二鳥になります。しかしナマコの幼体を生産していた試験場が宮城県にあり、今年発生した大震災で供給されなくなってしまいました。』
『今、新たなナマコの供給先を探していますが、なかなか見つからなくて困っています。』

また、ナマコの完全養殖(生簀内で産卵から育成を行うこと)を目指しているらしいのですが、ナマコの生態について詳しい方がいないので、研究している方を探しているそうです。

車えびを試食させて頂くと、ほんのり塩味とトロッとした甘さが口の中に広がって、ぷりぷりした歯ごたえが幸せな美味しさでした。きゃ~

日置川・養殖車エビ10

今回の取材は、日置川町商工会様のご紹介で実現できました。
また、沖見様には、お忙しい中、ご協力をいただきまして誠にありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。




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Posted by SRI食育推進部 at 10:09│Comments(0)取材レポート
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